「何才からが大人?」
タツオ、その質問してくるの、何度目だっけ。
しかも、なぜか決まってこの橋の上あたりで聞いてくるよね。
コッチの答えは、きっと聞いてない。
漠然(ばくぜん)とした不安が、モヤモヤうずまいているンだろうなぁ。
こうして、毎度ながらにブルブルふるえていたタツオ。
けれど、今日はいつもと違っているみたいなンだな。
おぉ、そうか。
大人になるには『旅』か。
ボクはずっと昔、映画でそういうのを見たよ。
とうとう、橋を渡る時が来たようなンだな。
例えそれが壊れてしまう橋でも、壊れる前に渡ってしまえば良いよ。
そして、別れの例えが『ロールキャベツ』。
いつもはビミョウなキミのお食事話だけど。
今日に限っては、子供向け・大人向け、どっちもありうる絶妙なセレクトだと思うンだな。