シンシン降りしきる雪の中、橋もかからぬ村の外れ、滝の見える秘境の地をにぎわす村人たち。
確かにいっぱい人が集まってても、シーンとする瞬間はあるけれど。
今日ばっかりは、そうもいかないンだな。
だって式典だもの。
それ、凍える口調で言いよどんでない、しずえちゃん?
ゴリゴリ村に温泉が出来たンだな。
ホント、雪の中の温泉なんてサイコーじゃない?
うん、サイコーじゃない?
だけれど、誰一人温泉についてふれる者ナシなンだな。
チャス、冷えるだろう?
ねぇ、冷えるだろう?
と思ったら、むしろ汗ばんでたーー!!
…まぁいい。温泉出来たンだもんねー!!!!
タオル…か。
ココ、人里はなれてるから、チョイ帰ってくるには遠いかもな。
でもまぁ、気にしなくて…
おまえ汗が引くまで村中を裸で行進するつもりだったのかよ!!
シャレでも風邪ひくぞっ!!
しかし、どうも誰一人温泉に入る気配がないと思ったら、周りの施設が何もなかったンだな。
シベリア、この温泉誰も入らないとは思うけど、チャスのコトだけ見張ってておくれ。