第276話『きっと毒が回ったのだ』なンだな。

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ジリ…ジリジリ、ニジリ…。

生ぬるい夜風が全身から噴き出す汗にからんでジットリ気持ち悪いけれど。
白いパンジーの花びらのスキマに全意識を集中するンだな。

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その出会いは梅雨が明け、いよいよ夏が始まったという頃。
次の瞬間には意識がなくなって家の前に倒れていた。
しずえちゃんが運んでくれたのだろうか…。

サソリ&タランチュラ、何という脅威!

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村長としては、何としても…この危険を…。

どうやっても捕まえられる気がしない。
負け続けるコト、数十回。
作戦を変えてみるコトにしましたよ。

それが冒頭の「ジリ・ニジリ作戦」なンだな。

もっとも、作戦というほど大げさなコトではなくて、今までは発見と同時にアミをふっていたのを、一度構えて狙いを定め、あちらが飛びかかってきた瞬間アミを降り下ろそうと言うコトなのです。
真っ黒に日焼けして夜の闇に目立たなくなっているのは作戦じゃありませんよ。

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アミを構えて待つ事数十秒。
意外な事に、あちらから飛びかかってくる様子は一向に見られず。

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だったら、こっちからイヤァッ!!!

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うおっ!捕れた捕れた!!
いやいや、「マネしないでね」じゃないってば。
ゴリゴリ村全員で駆除していかないと!!

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その後、運良くタランチュラにも遭遇。

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うん、この方法は有効らしいンだな。

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フッフッフ…今までさんざん苦しめてくれたな!
我が研究室でジックリ…。

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あれ、お客さんだ。

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そうだ、アイーダ、ちょっと来て来て。
ぜひ見せたいモノがあるンだな。

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って、帰るのはやーーーい!!

カエルだけにー!
カエルだけにー!

……………。
……………。
……………。

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うん、今日はココまでにしとくわ。
アイツらの毒が回ってきたのだと言うコトにしといて。

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4 Responses to 第276話『きっと毒が回ったのだ』なンだな。

  1. ひろこ says:

    ギンガさん!うおーーーおめでとうございます!
    私はサソリにもタランチュラにも遭遇すらしないので
    開き直って網持って走り回ってたら突然刺されました。
    根気良く捕獲頑張りますッ!

    • ginga says:

      ひろこさん、お久しぶりです。
      そんでもって、ありがとうございます。

      サソリとタランチュラを捕まえるために、毎夜ひたすら村をグルグル巡回してました。
      その経験からすると、だいたい2〜30分に一回くらいの割合で出現するみたいです。
      気長にチャレンジ!

  2. ゆう says:

    わたしはサソリしかみたことないです

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