【第一回シネマ・ゴリゴリ上映作品】
『ひとみ・ジョーンズ〜聖なる呪文(じゅもん)〜』
[主演:あぶく村・ひとみ]
後編(こうへん)
   



ひとみ「読んでみてくれ、ハラペーニョ」

ギンガ「せ、先生、からかってんですか」

ハラペーニョは、あくまで助手なのだ。
博士がどんなに困っていても、わからないものはわからないのだ。



ひとみ・ジョーンズによると、どうやらコレは呪文(じゅもん)のようだった。
もしかするとヤマタノオロチを完全に封印(ふういん)してしまえるのかも。
呪文(じゆもん)をとなえる二人。

ひとみ「あぶくむらのひとみさん」

ギンガ「あぶくむらのひとみさん」



ひとみ「ステキすぎ!!」

ギンガ「ステーキずき」

さすが古代文字。
日本語によくにているが、発音がむずかしいようだ。
ハラペーニョは一部まちがえてしまった。



ひとみ「ふざけているのかキミは!!」

その時どこからか、ひとみ・ジョーンズの声をかきけすように、時のカネっぽい音が鳴りひびいた。

ギンガ「あ!装置(そうち)が動く音!!!」



ギンガ「逃げろ!!!!」

ひとみ「は!!!」

命からがらにげだす二人。
にげ足はジョーンズの方が早かった。

するとぐうぜん、目の前にさがし求めていた伝説の剣が!!



ひとみ「これは文献(ぶんけん)によると…」
ひとみ「ぬく事が出来るのは」
ひとみ「すまない、つづきを…」

ギンガ「勇者!!!」

ハラペーニョは、じれったくなって、つい先走ってしまった。



ひとみ「それで良いのか…」

ギンガ「定番ですし…」

言葉もドンドンじれったくなって行くハラペーニョ。様子がおかしい。



ひとみ「ふむ」

ギンガ「さ、先生 剣を!」

ハラペーニョは、剣の魔力にとりつかれてしまっていたのだ。



ひとみ「私にぬけるわけがなかろう」

いつもならお宝にとびつくはずのジョーンズ博士の変わりように驚(おどろ)くハラペーニョ。



ひとみ「知識のあるものは外へ…」


どうやらジョーンズ博士は、やっと正解(せいかい)をみちびき出したようだった。



ギンガ「つまり、さわるなと!」

ひとみ「そのようだな!」

目の前のことにとらわれすぎて、何かを見失ってはならない。
ジョーンズ博士がこのボウケンを通して、得た教訓(きょうくん)だった。
こうして、二人のボウケンは終わった。
剣は今も眠る。
真の勇者の出現を待ちながら…。


【THE END】
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